正式名称 | マンチェスター・シティ・フットボール・クラブ Manchester City Football Club |
愛称 | シティ City ザ・シティズンズ The Citizens |
創設年 | 1880年 |
所属リーグ | イングランド・プレミアリーグ Premier League |
ホームタウン | イギリス(イングランド) グレーター・マンチェスター(都市州) マンチェスター |
ホームスタジアム | シティ・オブ・マンチェスター・スタジアム City of Manchester Stadium ※2021年まではネーミングライツ契約により「エティハド・スタジアム(Etihad Stadium)」 |
スタジアムツアー ミュージアム |
あり |
練習場 | エティハド・キャンパス The City Football Academy / Etihad Campus |
他クラブとの関係 主なライバルチーム |
マンチェスター・ユナイテッド(マンチェスター・ダービー) |
ファン熱狂度 | (4/5) |
アクセス難易度 | (2/5) |
公式ウェブサイト | https://www.mancity.com/ |
マンチェスター・シティについて
About Manchester City「本当のマンチェスターのクラブは俺たちだ」
知名度・人気が古くから世界トップクラスのマンチェスター・ユナイテッドと同じマンチェスターの街に本拠地を持つ「シティ」。
リヴァプールとエヴァートン、ミランとインテルなど、同じ街のクラブでは元を辿ると同じルーツであったりすることが多いですが、ユナイテッドとシティは全くの別クラブとして同時期に誕生しています。
とはいえ、黄金時代と呼べるような時代もなく、1923年開場の古いスタジアム「メイン・ロード Maine Road」を本拠地に長年1部や2部を行き来するクラブに過ぎませんでした。
1990年代には黄金期を迎えたユナイテッド(それまではどちらも暗黒時代)とは対照的に、相変わらずの鳴かず飛ばずのシティ。それでもシティは大多数のマンチェスター市民の心の拠り所であり、象徴であり、誇りでもあったのです。
最初の転機となったのは2003年、タイの元首相タクシン・チナワットが会長に就任し、名将スヴェン・ゴラン・エリクソンがシティの監督となりました。結局タクシンは1年でクラブを売却することになるものの、2008年に経営権を買い取ったのがアラブ首長国連邦の投資グループADUGで、莫大な資金をシティに投入し、ついに逆襲が始まります。
08-09シーズンは10位、09-10シーズンは5位と期待されたほどの結果は残せなかったものの、10-11シーズンは3位フィニッシュで史上初のCL出場権を獲得。そして11-12シーズンには宿敵ユナイテッドとの熾烈な優勝争いを経て、最終節のQPR戦で奇跡の大逆転勝利を収めてついに44シーズンぶりの優勝を果たすことになります。
その後13-14シーズン、17-18と18-19シーズンの2連覇など、2010年代のプレミアリーグはシティの時代と言っても過言ではなく、FAカップは2回、リーグカップに至っては17-18シーズン以降3連覇を含む5回制覇と過去100年の歴史を見てもまさに今が黄金時代といえます。
シティのファンを公言する著名人は多く、その中でも特に元オアシス(OASIS)のノエル・ギャラガー、リアム・ギャラガーの兄弟は特に有名で、ライブ中や本業(音楽)のインタビューなどでも必ずシティの話(そして過激)が出てくるほど。
エティハド・スタジアムへの行き方&観戦方法
Getting to Etihad Stadium長く本拠地としてきたメイン・ロードから現在のスタジアム、エティハド・スタジアム(本来の名称はシティ・オブ・マンチェスター・スタジアム)に移転したのは2003年。
元々2000年の夏季オリンピック招致のために計画されたスタジアムで、当初は陸上トラックのある総合競技場だったものが改装され現在のようなサッカー専用スタジアムとなっています。その名残もあり、スタジアムの所有権はマンチェスター市で、シティはその運用(長期的な運用から自費での改築まで)を委託されている格好になっています。
2015年に拡張工事が行われ、現在では約55,000人収容となっています。
メインスタンドにあたる西側のコリン・ベル・スタンド(The Colin Bell Stand)とバックスタンド(East Stand)、南側ゴール裏スタンド(South Stand)は3層、北側ゴール裏スタンド(North Stand)だけが2層で、比較的シンプルな構造のスタジアムです。
どの階層からも見やすいスタジアムではあるものの、3階は傾斜がかなりキツく、高度もそれなりにあるので、観戦しやすいのはやはり1階か2階。
オールド・トラッフォードほど観光客が多いわけでもなく、アンフィールドほどチケット入手が難しいこともないので、とにかくプレミアリーグの試合が見たい、という方にもオススメできるスタジアムではあります。
かつてのメイン・ロードのような古き良き時代のうらぶれた雰囲気はもうありませんが、あの頃とは比べ物にならないほど強くなったシティを誇るマンチェスター市民の熱さは決して失われていません。
エティハド・スタジアムへの行き方
マンチェスター市内からエティハド・スタジアムへ
エティハド・スタジアムはマンチェスター市街地の東にあり、アクセスはマンチェスター・メトロリンク(Metrolink)と呼ばれるトラムを使うのが一般的です。
地下鉄のように何線とハッキリ案内されていないのでそこだけが分かりにくいですが、エティハド・スタジアムの最寄り駅はエティハド・キャンパス駅(Etihad Campus)。市内中心部からは水色かオレンジ線(どちらもAshton-under-Lyne行き)に乗れば行くことができます。
料金はゾーン制で、市内中心部はゾーン1、エティハド・キャンパス駅はゾーン2にあるため、ゾーン1+2のチケットが必要になります。券売機は駅のホームに設置されています。片道が£2.40、1日券が£4.30なので、市内中心部から往復するなら1日券がお得。
2019年からクレジットカードの非接触決済(コンタクトレス)も導入されたため、対応しているカードやApple Payなどでも利用可能になりました。ゾーンに関わらず料金は自動計算されるので便利。利用するには乗車前と乗車後にホームに設置された読み取り機にタップするだけ。タップを忘れると罰金になってしまうので注意。
ロンドンからエティハド・スタジアムへ
ロンドンからマンチェスターまでは1時間に1〜2本直通列車が運行されていて、所要時間も約2時間と意外と近いので日帰り〜1泊で往復することも可能です。
まずはロンドン・ユーストン(London Euston)駅を目指します。地下鉄ノーザン線とヴィクトリア線の駅が直結(Euston駅)していて、パディントン駅、エッジウェア・ロード、ベイカーストリート方面からはバスが便利。
ユーストン駅からはウェストコースト本線を通ってリヴァプールまで北西方面へ向かいます。2019年末からこの路線ではイタリア鉄道トレニタリア出資によるアヴァンティ(AVANTI)が列車を運行しており、旧ヴァージン・トレインズから引き継いだペンドリーノ型車両(390系)が投入されています。
1等・2等がありますのでこれはお好みで。2等は背もたれ倒れないのでやや窮屈ですが、配列は2-2なので横幅はそれなりに広く取られています。
マンチェスターではマンチェスター・ピカデリー駅(Manchester Piccadilly Station)の発着となり、ピカデリー駅にはメトロリンクの水色・オレンジ線がどちらも通っているので、エティハド・スタジアムまで直行できます。
試合の時間によってはロンドンから日帰り観戦も可能ですが、夕方〜夜の試合の場合はマンチェスターで1泊が必要になります。
日本からエティハド・スタジアムへ
最寄りの大きな空港はマンチェスター空港(MAN:Manchester Airport)。
日本からの直行便はありませんが、ルフトハンザ航空(LH)、フィンエアー(AY)、KLMオランダ航空(KL)、エミレーツ航空(EK)、カタール航空(QR)、ターキッシュエアラインズ(TK)など、日本から1回乗継だけで飛ぶことのできる航空会社が数多く就航しています。
マンチェスター空港にはメトロリンクの青線の駅があるため、中心部まで乗換なしで行くことができ便利。また、ナショナル・レールの駅もあるのでリヴァプール方面へ直接向かうことも可能です。
あくまで「最短」にこだわればマンチェスター空港利用となってきますが、「利便性」や便のパターンの豊富さで考えるとやはりロンドン発着にすることも視野に入れるべきかもしれません。
日本からの便があり、かつマンチェスター空港にも飛んでいる航空会社で、ロンドンのヒースロー空港またはガトウィック空港に便がない航空会社は無いので、例えば空席状況や料金によっては、行きはロンドン着、帰りはマンチェスター発、のようにある程度フレキシブルに飛ぶことも重要です。
ロンドン〜マンチェスター間の鉄道料金は曜日や時間、空席状況によって変動し、最低料金でもあまり安いとは言えません。
それでも観戦旅行で最もコストが掛かるのが航空券であること確実なので、無理に最短のマンチェスター往復で押さえるよりも、より航空券のコストが安いルートを選択することで仮にロンドン〜リヴァプールの鉄道部分はペイできるという状況も十分あり得ます。