FCバルセロナ観戦旅行

愛称の「バルサ Barça」と呼ばれることも多く、世界でも最も人気のあるクラブのひとつ、FCバルセロナ。

リーガ優勝26回、コパ・デル・レイ（スペイン国王杯）優勝30回、うち7回は国内2冠を達成しており、レアル・マドリー、アスレチック・ビルバオと並び2部降格の経験もないまさに強豪クラブです。

国際大会でもUEFAチャンピオンズリーグ優勝は5回を数え、ビッグイヤーの永久保持を認められている6クラブのひとつでもあります。

バルセロナ、そしてカタルーニャというスペインの中でも独自色の強い土地のクラブであるが故に、バルセロナ市民、カタルーニャ州民にとってはまさに「MÉS QUE UN CLUB（クラブ以上であるもの）」で、カタルーニャ民族主義の象徴、アイデンティティ、精神的な拠り所でもあります。

宿敵レアル・マドリー（=権力の象徴と見做されるクラブ）とのダービー「エル・クラシコ」はもはや中央vs独立派の代理戦争の様相を呈しており、ホームスタジアムのカンプ・ノウで行われる試合での敗戦は許されるものではありません。

FCバルセロナで特徴的なのが「ソシオ Socio」と呼ばれる会員制度。日本を含む世界中にソシオ会員がおり、その会費でクラブ運営が行われています。そのため、ユニフォームにもスポンサーを付けないのが伝統でしたが、戦力を維持させるにはソシオの会費だけでは賄いきれなくなり、クラブそのものが財政難に陥ったことから2011年から胸スポンサーを入れることとなり、2017-18シーズンからは楽天がメインスポンサーとなっています。

もうひとつFCバルセロナを語る上で外せないのは若手育成・下部組織の「カンテラ Cantera」。カンテラそのものはスペインの各チームが持っている組織ではありますが、FCバルセロナは特に予算や育成面で充実しており、バルセロナのカンテラを総称して「ラ・マシア（La Masia）」と呼びます。子供の頃からここで育ち、厳しい競争を生き抜いてトップチームに昇格する選手は非常に愛されます。

かつて久保建英も2011年からラ・マシアに在籍し、その才能から将来的なトップチーム入りも早くから期待されていました。18歳未満選手の外国人選手獲得に規定違反があったことから出場が停止処分となってしまい、帰国しFC東京入団を経て、宿敵レアル・マドリーへの入団という道を辿ることになります。