ボルシア・ドルトムント観戦旅行

YOUR GUIDE FOR BORUSSIA DORTMUND GAMES
ジグナル・イドゥナ・パルクでのレフィアダービー

2015-16シーズンのレフィアダービー、vsシャルケ04戦

1913年頃のボルシア・ドルトムント

1913年頃のボルシア・ドルトムント

正式名称 バールシュピールフェライン・ボルシア・ヌルフィーア・アインゲトラーゲナーフェライン・ドルトムント
Ballspielverein Borussia 09 e.V. Dortmund
愛称 ベー・ファウ・べー BVB
ボルッセン Die Borussen
創設年 1909年
所属リーグ ドイツ ブンデスリーガ
Bundesliga
ホームタウン ドイツ ノルトライン=ヴェストファーレン州
ドルトムント
ホームスタジアム ヴェストファーレン・シュタディオン
Westfalenstadion
※2005年〜21年の間はネーミングライツ契約により「ジグナル・イドゥナ・パルク Signal Iduna Park」
スタジアムツアー
ミュージアム
あり
練習場 ブラッケル
Trainingsgelände Brackel
他クラブとの関係
主なライバルチーム
シャルケ04(レヴィアダービー)
バイエルン・ミュンヘン(デア・クラシカー)
ファン熱狂度 (5/5)
アクセス難易度 (3/5)
公式ウェブサイト https://www.bvb.de/

ボルシア・ドルトムントについて

About Borussia Dortmund
ボルシア・ドルトムントの19-20シーズンホームユニフォーム
ボルシア・ドルトムント練習場

ボルシア・ドルトムントの練習場、ブラッケル

「Echte Liebe.(真実の愛)」がクラブを後押しする、圧倒的熱狂度。

ボルシア・ドルトムント(通称BVB)はドイツ西部、ノルトライン=ヴェストファーレン州のドルトムントを本拠とするクラブ。

元々日本でも知名度の高いクラブではありましたが、2010-12・2014-2019の計7シーズンに渡って香川真司が在籍し、ユルゲン・クロップのもと一時代を築いたことで特に有名に。

「ボルシア」とはプロイセン王国(1701年〜1918年)のラテン語での呼称で、通称の「BVB」はBallspielverein Borussia(ボルシア球技クラブ)の略ですが、俗説としてドルトムント市内のボルシク広場にあるレストラン「ツム・ヴィルトシュッツ Zum Wildschütz」で結成されたことから、Borussen vom Borsigplatz(ボルシク広場から来たボルシア人)とも語り継がれています。

今でこそドイツ屈指の強豪として知られるクラブではありますが、ブンデスリーガ参戦後も長く優勝経験はなく、逆に1972年から4年間は2部に降格するなど、良くて中位、下手すれば降格、というレベルのクラブに過ぎませんでした。

1990年代に入ると中堅〜ベテランのドイツ代表選手を補強することで戦力アップを図り始めます。92-93シーズンにはUEFAカップ決勝(ユヴェントスに破れて準優勝)、94-95・95-96シーズンはブンデスリーガ2連覇、そして96-97シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグを初制覇し、トヨタカップでもクルゼイロ(ブラジル)に2-0で勝利し世界一のクラブにまで上り詰めます。

その後すぐドイツのクラブとして初めて株式上場しさらなる戦力アップを図るための資金調達にも成功します。しかし、その後は2001-02シーズンでブンデスリーガ優勝を果たすもののそれ以外のシーズンでは「戦力の割に勝てない」クラブとなってしまいます。

さらに2004年頃には90年代の無理な投資方針がたたって深刻な債務超過に陥り、クラブ存続の危機にまで発展します。当然ながら十分な戦力補強も出来ず国内リーグでも低迷が続きますが、それでもファンは声援を贈り続け、ドイツでは1位、欧州でもトップクラスの観客動員数をキープし続け、スタジアムの命名権売却、ツォルク、ヴァツケらの経営陣の努力により2000年代後半には財政状況を上向かせることに成功します。

2008年にマインツで成功を収めたユルゲン・クロップを招聘、「ゲーゲンプレス」と呼ばれる独自戦術と香川、ゲッツェ、レヴァンドフスキ、グロスクロイツなど若手タレントの躍進で2010-11と11-12シーズンに圧倒的な成績でブンデスリーガ制覇を成し遂げます。特に2011-12シーズンはリーグではバイエルンに連勝、DFBポカールでもバイエルンを破り、クラブ史上初めての国内2回を達成。

とはいえ、クラブ財政が完全には回復していないことから育ったタレントを売却せざるを得ない状況が続き、香川(→マンチェスター・ユナイテッド)、フンメルス、レヴァンドフスキ、ゲッツェ(→バイエルン・ミュンヘン)など、2連覇の立役者が続々とチームを去っていきます。クロップは苦悩しながらも12-13シーズンはUEFAチャンピオンズリーグ決勝進出なども果たしますが、2015年に退任し、後にリヴァプールの監督に就任、2018-19シーズンに自身初のCL制覇も達成しています。

クロップ退任後のBVBはやや迷走し、マルコ・ロイスを中心としたチームであることには変わりないものの怪我がちの「ガラスのエース」であること、トゥヘル、ボスなど後任監督が続々と失敗してしまったことから再び低迷時代突入かと思われましたが、18-19シーズンに就任したスイス人監督ルシアン・ファブルがやや立て直せる気配を見せつつあります。

ジグナル・イドゥナ・パルクへの行き方&観戦方法

Getting to Signal Iduna Park

ボルシア・ドルトムントのホームスタジアム、ジグナル・イドゥナ・パルク(Signal Iduna Park)はドルトムント市街地の南にあります。

元々はヴェストファーレン・シュタディオンという名前で、日本のファンにはこちらのほうが馴染みのある方も多いかもしれません。

1974年のFIFAワールドカップ・西ドイツ大会に合わせて完成したスタジアムで、2006年のドイツ大会でも日本戦(グループステージのブラジル戦)を含む6試合が開催されています。

収容人数が約83,000人とドイツ最大規模のスタジアムで、欧州内でも大きな部類に入りますが、ブンデスリーガのホームゲームではほぼ全試合完売と圧倒的な観客動員数を誇ります。ドルトムントが人口約50万の街であることを考えると信じられない数字と言えます。

基本的には2層になっていますが、南側スタンド(Südtribune)だけは他のスタンドと高さは同じながらも1層で、どんな試合でも特に熱狂的なファンがスタンドを埋め尽くすことから通称「黄色い壁 Gelbewand」と呼ばれています。

また、欧州では珍しく立ち見席が残っているスタジアムでもあり、上述の南側スタンド全体と、北側スタンドの一部が立ち見となっています。

スタジアム内の飲食は原則として専用のプリペイドカード(シュタディオンデッケル Stadiondeckel)が必要です。カードの売り子がスタジアム中にいるので購入は簡単で、カード自体は無料、最低5ユーロ〜最大150ユーロまでチャージ可能。記念に持ち帰るのがオススメですが、不要の場合は北側スタンドと南東角にある窓口で払い戻しも可能です。

ジグナル・イドゥナ・パルク外観
ジグナル・イドゥナ・パルク概要図

ジグナル・イドゥナ・パルクへの行き方

ドルトムント市内から

ドルトムント中央駅

ドルトムント中央駅(Dortmund Hbf)

ドイツ国鉄(DB)の高速列車、ICE

フランクフルト、デュッセルドルフなどからはICEでドルトムント中央駅まで乗換なしで移動可能(フランクフルト空港駅)

ジグナル・イドゥナ・パルクはドルトムント市街地の南に位置しています。

ドルトムントは工業地帯として知られるルール地方の代表的な町のひとつですが、市街地自体は小さくベルリンやフランクフルトなどの大都市に比べるとすべてがコンパクトにまとまっています。

ドルトムント中央駅(Dortmund Hbf)は町の北側にあり、すぐ南側の環状道路の内側が中心部。

ジグナル・イドゥナ・パルクへは市内を走るシュタットバーン(ライトレール)で行くのがベスト。市内中心部はほぼ地下線で、駅のサインも他の町の地下鉄(Uバーン)と同じように青地に白のUの看板が掲げられているので簡単に見つけられます。

ジグナル・イドゥナ・パルクの最寄り駅はU45(赤線)のシュタディオン駅(Stadion)。ただ、この駅は試合開催日のみの運用なので、それ以外の日に行く場合はヴェストファーレンハーレン駅(Westfalenhallen)を利用します。

シュタディオン駅からは一本道で北側スタンドと東側スタンドの角まで歩いて2〜3分。ヴェストファーレンハーレン駅からは南側の出口から出て右方向へ進むとスタジアムが見えてくるので迷うことはないはず。

試合開催日は有効な観戦チケットを持っていると地域の交通機関が無料で使える特典がつくため、乗車券の購入は必要はありません。この特典はドルトムント市内だけではなく、VRR(ライン=ルール地方交通)管内全体の列車利用で有効なため、ボーフム、エッセン、ゲルゼンキルヒェン、デュイスブルク、デュッセルドルフの各周辺の都市でも使うことができます。

ドイツ国鉄が運行する列車でも、ICE・IC・ECの優等列車は乗車不可ですが、RE・RB・Sバーンは特典対象なので、デュッセルドルフ空港→デュイスブルク中央駅→ドルトムント中央駅などのルートでも利用可能。もちろん試合当日ならば往復利用してもOK。

日本からジグナル・イドゥナ・パルクへ

ドルトムントにも空港はあるもののローカル空港で、欧州内の短距離フライトのみ利用可能です。

最寄りの国際空港はデュッセルドルフ空港で、日本からはANAが東京/成田〜デュッセルドルフ間を1日1往復で運航しています。

行きは午前発(同日午後着)・帰りは夜発(翌日午後着)となるので時間効率は悪くありませんが、ANA便を利用するならば行きは東京/羽田→フランクフルトの深夜便利用とするのもオススメ。フランクフルト空港駅からドルトムント中央駅まではICEで約2時間10分で移動できるので、到着後すぐ移動すれば午前中にドルトムント入りが可能になります。

効率を確保しつつも費用重視の場合は、エミレーツ航空(EK)、カタール航空(QR)、ターキッシュエアラインズ(TK)などがオススメ。フライト時間はやや長くなりますが、いずれも出発は行きも帰りも夜なので同じ旅行日数でも日系・欧州系よりも現地滞在時間は長くなるケースがあります。

ボルシア・ドルトムントをより深く応援するために覚えておきたい歌

Chants and Songs of BVB

HEJA BVB

試合開始直前に歌われる歌で、「ヘヤ・ベーファウべー」と読みます。

ドイツ語は慣れないと読みにくいですが、とにかくヘヤ・ベーファウべー!とだけ覚えて歌うだけでも一体感が増すのでオススメ。

Heja BVB, heja BVB, heja, heja, heja BVB!
Heute wolln wir siegen, wir gehen mächtig ran.
Borussia spielt heut ganz groß, bis zum letzten Mann!

Heja BVB, heja BVB, heja, heja, heja BVB!
Stürmen wollen wir das Tor, ja das ist unser Pflicht!
Wir geben heut das Tempo an, der Gegner stört uns nicht!

Heja BVB, heja BVB, heja, heja, heja BVB!
Und ist das Spiel gewonnen, dann kann man es verstehn.

Der BVB, der BVB, wird niemals untergeh’n.

Heja BVB, heja BVB, heja, heja, heja BVB!

YOU'LL NEVER WALK ALONE

リヴァプールFCのアンセムとしてお馴染みのYNWAですが、ドルトムントでも毎試合試合開始5分前ごろ(スタメン・ベンチ紹介の前後)で合唱されます。

こちらで紹介している動画は、2016年4月8日にドルトムントで開催されたUEFAヨーロッパリーグ準々決勝のBVB-リヴァプール戦でのYNWA。どちらのファンも一緒になって歌う光景は感動的でした。

When you walk through a storm, hold your head up high
And don't be afraid of the dark
At the end of the storm, there's a golden sky
And the sweet, silver song of a lark

Walk on through the wind
Walk on through the rain
Though your dreams be tossed and blown

Walk on, walk on
With hope in your hearts
And you'll never walk alone
You'll never walk alone

BVBオフィシャルグッズ購入について

Purchasing Official Merchandise

ボルシア・ドルトムントはグッズの種類がとにかく豊富!

ユニフォームはもちろんですが、デザインが秀逸なアパレル商品が多く、Tシャツ、パーカー、マフラーなどは普通に普段着としても抵抗なく着用できます。

ジグナル・イドゥナ・パルクの北側スタンドと西側スタンドの角に巨大なクラブグッズショップ「BVB-FanWelt」があり、2階建ての建物の中はあらゆるグッズでぎっしり。試合開催日は特に混み合います。

ユニフォームはすでにプリントされているものもありますが、その場でオーダーしてネームと背番号を入れてもらうことができ、CLパッチやブンデスリーガパッチなどのオプションも追加可能。

尚、チケットが現地受け取りの場合の発券窓口もFanWeltの1階にあります。

BVB-FanWelt(ベーファウべー・ファンヴェルト)
Strobelallee 54 44139 Dortmund
営業時間:月曜〜土曜 10:00〜18:30
日曜は試合開催日のみ営業(試合開始3〜4時間前から試合終了1時間後まで)

市内にもいくつかオフィシャルグッズショップ(BVB FanShop)が点在していて、ドルトムント中央駅のすぐ前のケーニヒスヴァル通り(Königswall)、ティアー・ギャラリー(Thier-Galerie)モールの中、ハンザ広場近くのベーテン通り(Betenstrasse)店などがあります。

ボルシア・ドルトムントのグッズショップ、BVB-FanWelt
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